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虫の知らせ「記憶に残っている、あの日」

 

 

はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」

 

 

 

それは7月16日

 

 

19年前の7月16日、母親が亡くなった

 

母親は喘息持ちで長年入退院を繰り返し

薬を服用してた

 

さらに亡くなる2年前に狭心症も患い

心身ともに負荷をかけてたと思う

 

亡くなる半月前の夜に喘息の発作が出て

検査もかねて翌日から入院する事になった

 

その時は心配したし不安だったけど

いつものように数週間で帰ってくるものと

思ってたのにそれが最後だった

 

 

 

何かがある時に予兆があるという

いわゆる「虫の知らせ」

 

 

 

 

 

母親が翌日から入院すると言われた日

病院に行ってる時に友達が来る予定

だったのでグラスを洗っていたら

手をすべらせ右手首を切ってしまった

 

普通に考えて怪我する要素が全く

ないのになんで切ったのかよく分からない

 

 

でも今思えばあれが「虫の知らせ」

だったのかなって

 

 

 

ケガした右手がほぼ使えない状態で

洗濯や料理をするのはほんと大変

 

それまで母親にやってもらってた分

余計に親のありがたさを噛みしめてた

 

 

ジブンが手のケガで通院する病院と

母親が入院してる病院が同じなので

治療を終えると病室に行くという毎日

 

 

ジブンのキズが癒えてくのに対して

母親の体調は悪くなっていった

 

薬の副作用なのか口の中にたくさんの

口内炎が痛くて物が食べられなくて

心身共に弱ってく感じがいつもと違ってて

 

何ができるわけじゃないけど1人じゃ

不安だろうと思ってせめて側について

おこうと思って夜まで病院にいる日々が

続いてた

 

 

夜8~9時に家に帰るとどっと疲れが

出て朝もなかなか起きれないくらい

 

 

 

そして7月16日の午前中

 

その日も疲れが取れなくて寝ていたら

ケータイの着信で目が覚めて

「先生から話したい事がある」

と言われすぐ病院に向かった

 

 

それからはあっという間…

 

 

 

人の死ってこんないきなりやってきて

そしてあっという間に時は過ぎていく

 

何もできなくて、ただただ

付いてる事しかできなくて…

 

 

そして葬儀や色んな手続きや変更など

沢山やる事があってバタバタした日々を

日中は過ごすから大丈夫だけど

 

家に帰っても誰もいなくて

朝起きても誰もいなくて

 

いまでもふと寂しくなる

いい歳したおっさんだけど(笑)

 

 

 

そんな日々を積み重ね

明日で20年目の7月16日を迎える

 

明日もあの日の時みたいに

暑い1日となりそう